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【本レビュー】妖怪ウォッチのレベルファイブ原案のホラー小説「うしろ」

Amazonのキンドレ(Kindle)版で発見したのですが、「妖怪ウォッチ」や「レイトン教授」、「二ノ国」、「イナズマイレブン」など数々のヒット作を世に出したレベルファイブ原案の小説「うしろ」についてご紹介します。

 うしろ ふきげんな死神。 (角川ホラー文庫)

うしろ小説化の背景

「うしろ」は2008年に発表したPSP向け心霊ホラーRPGで、完成間近にも見えるPVやゲーム画面なども公開されながらも続報が途絶え、暗に発売が中止されたプロジェクトとしてゲームファンに知られていたそうです。

どうりで小説の中に、死神である宇城が使う不思議な道具や、魂をゲットするだのゲーム的な要素が含まれているわけです。

システムを変えてゲーム化するのではないかという気がします。では、「うしろ」ってどんな内容の小説なのでしょうか。

【あらすじ】

「おまえの命と引き換えに、願いをひとつ叶えてやろう」

高校生の西崎七名子が校舎の屋上で出会ったのは、ふつうの人には見えないはずの「死神」だった。うしろ―宇城霊一郎と名乗るその死神は、不思議な道具と能力で、死にゆく魂を捕獲するというのだが…。冷徹で不機嫌な死神うしろと、誰も死なせたくない七名子。どこまでも相容れないふたりの、奇妙な主従関係が始まった。感動の新世代死神ストーリー、開幕!!

 

西崎七名子は、ゴリゴリ君やカップ麺などの新商品が大好きな女子高生で、ちょっと味覚音痴。勉強はあまりできるほうではないが、霊感はあるらしく宇城が見えていた。ひょんなことから、宇城の鏡を壊してしまい、いつの間にか宇城の眷属として働くことに・・・

ゲーム的な要素がバンバン出てくる

原案がゲームということもあり、ゲーム的な要素がところどころにちりばめられています。たとえば宇城がフォームという悪霊に取り付かれた人間と戦うときに使う武器「冥月爪」は、カードから出てきます。また、穢れた魂は青い色をしていて、それを回収して浄化するという点もRPGにありがちな要素です。

さらに、宇城が首に巻いているタクシャカというヘビは博識で西崎七名子に突っ込むなど「FF」でいうモーグリ、「二ノ国」でいうシズク的なキャラクターが存在します。

第3巻では死神同士がチームを組みそうな気配もするので、パーティー制という要素も出てきそうです。

他にもいる死神と眷属

各巻には3~4話のストーリーが盛り込まれていて、穢れた魂が見えるようになった七名子が宇城にばれないように救おうとするのですが、話しかけると背後に宇城がいるという流れで話が進みます。

同じように穢れた魂を狙う死神と眷属もいて、個性豊かな死神が登場します。死神よりも眷属のほうが強いパーティ、死神に近い思想を持つ眷属などが第2巻から続々と登場してきます。

このようなストーリーもゲーム化につながっていきそうです。

感想

第1巻は正直内容を理解するまでに時間がかかったのと、読みにくかった印象があります。でも、第2巻から展開が変わってきたので、ゲームをしているような感覚で楽しみながら読むことができました。

感想となると内容にふれてしまうので、上辺だけになってしまいますが、第2巻でカミングアウトされる七名子の秘密には驚きました。普通に勉強していてそういうことが起きるんだ・・・という秘密です。

第1巻~第2巻通して、最も驚きました。

そんな七名子と宇城の関係を次巻でも期待しています。

 

うしろ ふきげんな死神。 (角川ホラー文庫)

うしろ ふきげんな死神。 (角川ホラー文庫)

 

 

うしろ  放課後の王国。 (角川ホラー文庫)

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